中国女性の脚の美しさには昔から定評があるけれど、ここシンガポールの中華系女性も例外ではないようだ。
この国では服装に関する年齢的なタブーが圧倒的に少なくて、日本で感じるような「いい歳してあんな格好をして」的な視線や、ましてや面と向かって非難するような風潮は全くと言っていいほど感じられない。
なのでこの国の中華系女性たちは、プライベートな時間には各々自分がしたい服装で毎日を過ごしている。
そしてそんな中で特に印象に残るのは、短パン着用率の高さだと思う。
常夏のシンガポールで暮らす人たちにとって、短パンは気候に合ったごく自然なチョイスであろうが、とにかく老いも若きも惜しみなく脚を晒して生活している。
短パンといっても中途半端な長さのバミューダパンツなどではなくて、ホットパンツと呼ばれるような丈の短いものが主流であり、自分の母くらいの年代の人たちがTシャツなどと共に普段着に着用して出歩いているのを見て、在星歴が短かった頃はギョッとしたものだった。
けれどもすぐにそんなことはどうでも良くなった。どうでも良くなるくらい、この国の中華系女性たちには美脚の持ち主が多いのだ。
まず第一に、その形の良さ。真っ直ぐな脚に引き締まった足首から脛、ふくらはぎのラインはほぼ左右対称で、どちらかに変に張り出していたりしない。これは体型とは全く関係がなくて、標準体重を相当オーバーしているような人の脚でも形は良く、痩せたらすぐに脚のパーツモデルができそうな人もたくさん見かける。
それから脚の長さ。身長の半分、とまではいかなくても、胴と脚の長さの割合が1対1なんて人がざらにいる。そして膝から下が、長い。もちろん最近の日本人でも、若い人を中心に脚の長い人は増えているとは思うが、中年以降の女性を見て、「脚、長っ!」と思うことは多くはない。
この国でそんな人たちを日々眺めながら暮らしていると、自ずと自分の脚と比べずにはいられない。市バスの車内で向かいの席に座った、さほど背の高くない人の足の裏が床にしっかりと着いているのに対し、自分の足が爪先しか床に着いていないのは何故なのか。同じ東アジア系の人種であるはずなのに。
脚の長さは変えられないにしても、せめて形くらいは何とかならないものかと日々密かに研究しているが、未だに彼女たちの美脚の謎に納得のいく理由は見つけられていない。遺伝子の違いだと言われればそれまでなのだが。
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